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比嘉 (普)剛
沖縄から発信しています。どうぞよろしくお願いします。 沖縄の伝統音楽が多くの人々に愛され、多くの人々に歌い継がれ、より香り高く、より発展していくことを心から願っています。
五線譜工工四 三線独習本
三線の各部品 | 弦(ちる)の結び方・三線の構え方 |
三線譜と洋楽譜との関係 | 三線の勘所(ちぶどぅくる)と洋楽譜との関係 |
音符について | 工工四について |
調弦(ちんだみ)について | 調弦の仕方 |
各音の勘所について | 勘所の目印の付け方と指使い |
開放弦の練習(むすんで・ちょうちょう・他) | 人差し指の練習 |
中指の練習 | 小指の練習 |
勘所と全音・半音の関係 | 第二弦のシ(尺)の練習 |
第三弦のファ(七)の練習 | 小禄豊見城(うるくとぅみぐしく) |
速弾きの練習 | 掛音(かきうとぅ)、抜音(ぬちうとぅ)の練習 |
吾が守り(ばんがむり) | 打音(うちうとぅ)の練習 |
赤田首里殿内(あかたすんどぅんち) | やりこのし節(やりくぬしーぶし) |
黒島節(くるしまぶし) | クロク節(くるくぶし) |
砂持節(しなむちぶし) | 南嶽節(なんだきぶし) |
目出たい節(めでたいぶし) | 祝節(いわいぶし) |
ポジションについて | すべり弾きとポジション移動 |
高い勘所 抑下し(うすいうるし) | 瀧落菅攪(たちうとぅしすががち) |
秋の踊り(道輪口説(みちわくどぅち)) | 三線の伝来、流派、型、節名 |
琉歌の形態 | 瓦屋節型の尺の勘所 |
第2ポジション | 山羊の優草(べーべーぬまさぐさ) |
揚作田節(あぎちくてんぶし) | しょんがない節(しょんがねーぶし) |
長旋法と短旋法について | 本調子の短旋法の練習 |
安波節(あはぶし) | 安里屋ゆんた(あさどぅやゆんた) |
花の風車(はなぬかじまやー) | 子守節(くわむいぶし) |
なりやまあやぐ | 鷲の鳥節(ばすんとぅいぶし) |
二揚調子の練習 | 国頭捌り (くんじゃんさばくい) |
坂原口説(さかはらくどぅち) | 与那原節(ゆなばるぶし) |
浜千鳥節(はまちどぅりぶし) | 麦藁節(むんじゅるぶし) |
二揚調子の短旋法の練習 | 月の美しさ(つくぬかいしゃ) |
とぅばらーま | 二揚調子の別の短旋法の練習 |
前の浜節 (めーぬはまぶし) | 一二揚調子の練習 |
ましゅんく節(一二揚調子) | 二揚調子と一二揚調子 |
一二揚調子と三下調子 | ましゅんく節(三下調子) |
白浜節(しらはまぶし) | 谷茶前節(たんちゃめーぶし) |
一揚調子の練習 | 蝶小節(はべるぐわーぶし) |
東里節(あがりざとぅぶし) | かぎやで風節(かじゃでぃふーぶし) |
恩納節(うんなぶし) |
「世界の音楽として誇れる沖縄の三線音楽」を出来るだけ多くの人々に紹介したいという願いをこめて「だれでも弾ける五線譜工工四」を出版しました。「工工四」という独特な楽譜を、誰にでも分かる世界の共通語である五線譜に表し、更に洋楽の見地から理論的に実証して、一目で三線音楽の流れが分かるようにしてあります。
楽譜は易しいハ長調を中心に書かれていますので、小学生から大人まで多くの人々がギターを弾く感覚で三線を学ぶことが出来ます。全く素人でも独習できるように内容も「むすんでひらいて」「ちょうちょう」等の易しい曲から、民謡、古典音楽の「かぎやで風節」まで学習できるようになっています。
ピアノ図と三線の勘所図を用い、楽譜も「工工四」と対応して書かれていますので「工工四」が読めない人でも、簡単に独習できます。更に付録のCDで曲想を会得し、一緒に弾いて練習が出来るようにしてありますので、短期間で習得できるのが特徴です。又、方言の分からない人のためにも歌詞の内容が容易に理解できるよう意訳とルビ等にも工夫をしました。
平和を愛する沖縄の人々は、ナポレオンも驚愕させたように武器を持たない民族といわれ、かっての琉球王国の外交も芸能で接したと伝えられています。大戦後の収容所においては、カンカラー三線で心を癒し、移民の地で苦しく貧しかった生活の中で、三線を奏でて故郷を偲ぶほどに、沖縄の人々と三線音楽は、切り離すことが出来ません。
このように、昔から人々の心の支えとなり、沢山の勇気と愛を与えてくれた三線音楽は、現在に至るまで大切に守り育てられて来ました。その優しさ、美しさ素朴さを是非多くの人々の心に届けていきたいと思います。沖縄の三線音楽は、踊り、歌、三線が三位一体として成り立っていることを念頭に舞踊を伴う楽曲を出来るだけ多く取り入れました。この書を習得することで三線理論及び「工工四」の読み方は勿論、音楽のジャンルにこだわらず自分の弾きたい曲が自由に三線で弾けるようになることは実証済みで、かなりの実力がつくものと思われます。それを土台に更なる研鑽を積まれることを心より切望いたします。
沖縄の伝統音楽が多くの人に愛され、多くの人々に歌い継がれ、より香り高く、より発展していくことを心から願っています。
比嘉 剛